動産の財産分与について
自動車や家具などの動産の財産分与もその方法が問題となります。
厳密に金銭的価値を評価して分けるのが理想とされていますが、実際は一つ一つの動産にそこまで精密な評価をおこなうことは困難なので、夫婦間の話し合いでざっくり決めることが多いです。
分与の対象となるのは、婚姻中に築いた財産ですので、動産も、それぞれの現在価値を評価して、その現在価値を寄与度に応じて分与することになります。
夫婦のいずれかが独身時代から所持していたものはその人の特有財産となり、分与の対象とはなりません。
動産の現在価値の評価方法ですが、基本的には、中古市場での評価額を参考に、価値を算出していきます。
自動車であれば、中古車の価格相場を参考に考えていき、家具や電化製品などの財産も、極力中古の市場価格を参考に価値を算出していきます。ただし、古くなった家具や電化製品は、売れたとしてもよい値段になることがありません。そういった性質もあり、最初にも述べた通り実際の協議では厳格な価値換算をすることは稀です。
実際には夫婦間での話し合いの上、現物で分け合うことが多いです。さらに、動産に関する評価や協議を離婚協議書に記載することもまれで、一般的には夫婦間での合意に委ねることが多いです。